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テレワーク導入に向けての海外事例

テレワークの発祥と歴史


テレワークの発祥は、1970年代のアメリカ西海岸だと言われています。


当時のアメリカは、エネルギー危機やマイカー通勤による大気汚染が深刻な社会問題となっており、公害問題対策の一環としてテレワークがスタートしました。1980年代にパソコンの普及や女性の職場進出に伴って、テレワークが注目されるようになり、1990年代には災害リスク分散対策として定着化しています。


2000年代に入ると、テレワークの枠組みや法制化が進み、現在では、競争力強化や事業継続性の確保、多様な働き方の一つとして注目を集めるようになりました。アメリカでは「テレワーク」、ヨーロッパでは「イーワーク」という言葉が一般的に使われています。



アメリカにおけるテレワークの使い方


2011年にWorldatWork社が発表した「Telework Trendlines」によると、月1回以上テレワークで業務をしている雇用者の数は、2001年の調査開始以降から上昇傾向にあります。2010年には、約2,620万人の労働者がテレワーカーであるという調査結果が得られています。

アメリカ連邦政府では、1990年代初頭に総務庁と人事院の2省庁合同による「Telework.gov」というポータルサイトを構築し、テレワークの導入を推し進めました。開始当初は、交通混雑緩和や環境問題対策、オフィスコスト削減や人材の確保を目的としていましたが、2001年に発生した同時多発テロ事件以降、業務を継続するための危機管理として、テレワークが重要な対応策として位置付けられています。


ワシントンD.C.近郊には14カ所のテレワークセンターがあり、通勤コストの削減や生産性向上などの効果が確認されています。民間企業においても、グローバル企業から中小企業に至るまで、テレワークはごく普通の働き方として定着化しており、コスト削減だけでなく優秀な人材流出の防止にもつながっています。


そもそも、アメリカではフリーランス人口が増えつつあります。WeWorkの調査によると2018年の時点でアメリカの労働人口の1/3がフリーランス・業務委託で働いています。そして、これが2020年には労働人口の1/2になると予想されているのです。


アメリカでは、NYなどの大都市圏をのぞいて、車通勤が主流となっています。国土も非常に広く、通勤は日本とはまた別の意味で負担となります。


そこで、効率を重んじる政府によりテレワークが導入され、生産性を高めているのです。
しかし実は、テレワークに反対の動きも一部あります。

顔を合わせないことでクリエイティビティが下がるとの判断を下す会社上層部もいます。アメリカのIBMなどは顕著で、テレワークを廃止すると決断しました。

生産性の他、労務管理が極めてコントロールするのが難しいという点もあります。
そうした点を踏まえて、難しい舵取りが求められますが、特に大企業においては社員に平等な施策を実施するのが非常に困難だということは、アメリカでも変わらないようです。

ただ、おおむねテレワークはアメリカ社会において好意的に受け止められており、浸透しているといえるのではないでしょうか。


ヨーロッパにおけるテレワークの使い方


2003年にSIBIS社が発表した「SIBIS Pocket Book」によると、在宅やモバイルによるテレワーカー、自営業でテレワークを使用している人を合わせ、EU15ヶ国平均で約13パーセントにのぼります。


国別に見ると、テレワーカーの比率が最も高いのはオランダで約26.4パーセント、次いでフィンランド、デンマークの順です。寒冷地や人口密度の低さといった地理的特徴により、特に北欧圏での導入が進んでいます。


北欧圏では、官民ともにごく普通の働き方として在宅勤務が定着しており、「どこでもオフィス」という考え方が広まっています。2000年3月に制定された「リスボン戦略」では、EUにおけるテレワークの推進のねらいを、雇用機会の創出と持続的な経済成長と定義し、地域間格差の是正を目標として定められました。


2002年6月には欧州委員会主導のもと、「テレワークに関する枠組み合意書」が制定された後、2006年10月までに主要国による署名調印が行われ、テレワーク推進に大きな役割を果たしています。


イギリスでは、旧経済省の主導によりワークライフバランス施策を推し進めており、6歳以下の子ども、あるいは18歳以下の障がい児を持つ親に対して柔軟な働き方を申請する権利を与えるためのガイドラインが制定されました。フランスでは、厳しい労働時間規制が敷かれているためテレワークは定着しにくいとされていますが、自動車や通信システム業界などで導入実績の報告があります。


特に、2000年代の大きな経済危機を乗り越えるにあたって、ICTを導入し、失業率の高かった若年層の生産性を大幅向上させることを目的としてリモートワークが推進されました。実際、EU諸国では半数の企業にテレワーク導入の準備があり、そのうち20%は実際にテレワークが導入されています。


共働き率が高く女性の社会進出が進んでいる北欧でも、テレワークは多く導入されています。有給消化率が高く子育てしやすい社会であるがゆえに、テレワークの普及も非常に早いのです。

 

 


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